メンズ脱毛サロンをどうやって選ぶか

昔、脱毛は、高い施術料のせいで「お金のあり余った有閑マダムだけがやるもの」というイメージがありました。その後、少し費用が下がりましたが、「勧誘がしつこくて悪質」「施術の痛みがものすごい」といった悪評もあり、一般の人間とは相変わらず無縁なものでした。

ところが最近になって事情が一変。脱毛技術の向上とそれに伴う劇的な値下げによってサロンやクリニックの数が急増し、十代の女の子までが脱毛してもらう時代になっています。

しかもこの脱毛ブームは女性だけにとどまらず、男性も巻き込んでいるとか……。実際、男性をターゲットにした脱毛サロンも何軒かあり、かなりの盛況ぶりを見せています。

ヒゲや体毛の濃い男性などは「一度脱毛にチェレンジしてみたい」と思っているでしょうが、脱毛についての知識が乏しいためにどうしようか迷っている人も多いようです。

そこでこのページでは、メンズ脱毛サロンに注目し、色々な情報を紹介していきたいと思います。
脱毛したい男性は、ぜひ店舗選びに役立ててください。

脱毛の歴史と光を用いた脱毛

脱毛の歴史
脱毛というと、20年前までは「特殊な針を毛穴に差し込み、そこに電気を流す」という施術シーンを想像する人がかなりいました。

実はこの想像は間違ってはいません。実際に20世紀の終わりまで、サロンでは使い捨ての電極を毛穴に挿入するという原始的ともいえるやり方で、ムダ毛の処理をおこなっていたのです。

ここで脱毛の歴史を少しだけ振り返ってみましょう。

古代オリエント時代からおこなわれていた脱毛

人間の文明が始まると、すぐにムダ毛を処理するという行為も始まりました。
紀元前3000〜4000年頃の地中海沿岸や古代オリエントでは、硫黄、石灰を成分とした脱毛剤が使用されていたことが、その頃の記録の解読で分かっています。

そして紀元前1500年ごろになると、油、蓮の葉、カバの脂肪を材料とする脱毛剤がエジプトで用いられ、あのクレオパトラも紀元前30年ごろ、独自の配合の薬でムダ毛処理をおこなっていました。

以後、近代になるまで、ムダ毛処理はずっとおこなわれていきますが、いずれも自然由来の薬剤を用いるか、毛抜のような道具を使うものばかり……。
紀元前の方法からそれほど進歩はしていませんでした。

電気を活用した脱毛の始まり

しかし電気の活用が盛んになった19世紀末、ようやく脱毛にも科学的なアプローチが図られます。その端緒となったのが、アメリカの眼科医チャールズ・ミッチェルが考案した「電気分解脱毛法」でした。

1869年、セントルイスで開業していたミッチェルは、逆さまつ毛の脱毛のために電極を毛穴に差し込み、毛根に含まれる水酸化ナトリウムの凝固化に成功します。これで発毛は阻害され、逆さまつ毛が生えなくなったのです。

1875年になってこの方法を書いた論文が雑誌に載せられると、同じやり方で他のパーツの毛を処理する医師が現れ、「電気分解脱毛法」は徐々に合衆国全体に広がっていきます。しかし、この方法は細い電極を手作業で毛穴に挿入していくため、非常に時間がかかりました。

それでもうまくいくと死ぬまで毛が生えてこないためにこの方法は普及し、機械化されたものが日本にも輸入されました。そして「美容電気脱毛」あるいは「ニードル脱毛」と名付けられ、20世紀末まで最もポピュラーな脱毛方法となってきたのです。

光を利用した脱毛方法の登場

ところがこの美容電気脱毛の人気を奪う方法が出現します。それが特別なライトを用いた脱毛方法です。

この方法は、毛根に物理的な接触をしない、という点で画期的でした。波長を調整された特殊な光は、ひとつの色だけに反応する特性を持っています。これを利用し、ムダ毛に含まれるメラニン色素にその光を吸収させます。
すると光は高熱へと変化し、その熱によって発毛器官が損傷を受けてしまうのです。

この光を使った脱毛方法は、「レーザー脱毛」と「光脱毛」の2つに分けられます。

そしてほとんどの脱毛サロンで採用されているのが、光脱毛の方です。

光脱毛にはどんな種類がある?

ここで光脱毛について、もっと詳細に見ていきましょう。

光脱毛のライトには色々なものが使われますが、ほとんどの光は照射されると毛に3%含有されているメラニンに反応します(この時、周辺の組織には直接の影響を及ぼしません)。

光線は反応によって高熱に変化。その熱が毛根に損傷を与え、発毛をストップさせるわけです。
この熱によってムダ毛そのものも抜け落ちてしまい、施術を続けることで本数が減っていき、狭い部位なら短期間で無毛状態になります。

現在、光脱毛の種類には「IPL方式」、「SSC方式」、「ハイパースキン法」、「SHR方式」の4つがあります。それぞれの特徴を紹介しましょう。

まず、IPL方式。これはサロンで最も採用されている脱毛方法です(サロンによっては「フラッシュ脱毛」とも言われています)。照射の対象とするのは発毛をつかさどる毛乳頭とその周辺の組織で、2、3ヶ月に1回照射をしているうちに、徐々に脱毛効果が出てきます。

欠点は多少痛みがあること。ただ輪ゴムでパチンと弾いたような感じで、それほど強くはありません。

続いてSSC方式。この方式の第1の特徴は使われるライトにあります。IPL方式ではキセノンランプという光源を使い、インテンスパルスライトというものを発射します。対してSSC方式では、クリプトンライトという光線を用います。

キセノンランプは脱毛効果がそれ自体に備わっていますが、クリプトンライトは単独では何もできません。

ではどうやって脱毛効果をあげるのかというと、まず部位に専用ジェルを塗ります。

その上で光線を射出すると毛根部分がダメージを受け、発毛が阻害されるのです。

SSC方式の最大の利点は、光のパワーが少々弱くても効果があがる、という点。ジェルとの併用によって脱毛するため、高熱にしなくてもムダ毛の処理は可能です。したがって痛みもさらに軽くなります。

そして「ハイパースキン法」と「SHR方式」ですが、これらは最新の脱毛方法。2つとも毛根の一部であるバルジ領域を施術対象とするところが、これまでの方法と異なっています。

特にハイパースキン法はメラニン色素をターゲットにしないで脱毛できるのが大きなメリット。
痛みが全くないので、子供さんでも脱毛ができます。

医療脱毛との違いとは?

医療脱毛との違いについて
上のセクションでは、脱毛方法の歴史と光脱毛の種類について紹介しました。そこで説明した通り、今ではほとんどの脱毛サロンでライトを用いた施術がおこなわれています。

ところで、いま医療脱毛クリニックでメインになっている脱毛方法は「レーザー脱毛」というものですが、これは光脱毛とどんなところが違うのでしょうか?

レーザー脱毛というのは、名前の通り、レーザー光線を用いた施術方法です。もともとレーザー光線は、波長によって一つの色に反応する性質を備えています。つまり、黒、青、赤といった色のついた物質があれば、局所的にその色の部分に損傷を与えられるわけです。医療現場でもこの特性を使った治療がおこなわれています。

光脱毛とレーザー脱毛の大きな違いは、毛乳頭や毛母細胞に損傷を及ぼすパワーです。

レーザー光は、光脱毛の光線よりも波長が長く、肌に隠れた毛根にしっかり届きます。
そのため発毛器官は100%破壊されるケースが多く、脱毛効果が半永久的に続きます。

それだけレーザーの威力は抜群なので、医師免許を持ったスタッフでないと施術できません。

ただレーザーの施術は激烈な痛みが生じることが多く、肌トラブルの可能性もあります。

光脱毛の良いところ・悪いところ

良いところ・悪いところ

良いところ

光脱毛の最大のメリットは、何と言っても料金が安いこと。

医療クリニックのレーザー脱毛と比べると、1回の費用が2分の1以下のケースもあります。

また、光脱毛の施術には特別な資格は必要ありません。上で述べたように医療レーザー脱毛の場合は医師でなければ施術ができませんが、サロンなら多くのエステティシャンが自由に施術可能です。つまり、多くの顧客に対応できるため、予約が取りやすくなっています。

クリニックの大きな難点は予約がすぐに埋まってしまうところですが、サロンなら最初の施術が契約日のずっと先になる、ということもまずありません。

次のメリットは肌への負担が少なく、施術時の痛みが極めて軽微なこと。
そのため、皮膚が敏感な人、痛みがイヤな人にはピッタリです。

レーザー脱毛は光線の破壊力が強いために痛みも激しくなります。そのため、レーザーの照射時には笑気麻酔などの麻酔を用いる場合もありますが、光脱毛ではそんな必要はありません。

麻酔を用いるとなると追加料金が必要なことが多いので、その点でも光脱毛は安価ですみます。

そして最後のメリットですが、光脱毛にはプランがたくさんあるため、自分にふさわしい施術内容にできます。

部分脱毛、全身脱毛の選択はもちろんのこと、サロンによっては他のエステコースをプラスすることもできます。

悪いところ

光脱毛は「脱毛」と名付けられてはいますが、実は「減毛」あるいは「抑毛」という方がよく、施術後、死ぬまで毛が生えてこないわけではありません。

ただ毛が再生するにしても、細くなったり、発毛機能が衰えたりするので、施術しないよりはマシです。

また、光脱毛だと施術完了まで時間がかかります。光脱毛は威力が抑えられているため、1回の施術で実感できる効果はさほどでもありません。痛みが少ないのはいいのですが、施術回数が多くなるのは欠点です。
プランによっては、クリニックの数倍くらい施術回数がかかります。

回数が多くなると、レーザー脱毛より高額になる場合も出てくるので注意が必要です。

そしてもうひとつの欠点に、産毛の脱毛が苦手、ということが挙げられます。

産毛はメラニン色素が少なく、光線が反応しにくくなっています。そのため、サロンで脱毛しきれない場合は、レーザー脱毛かニードル脱毛に頼る必要があります。

サロン選びのポイント

サロン選びのポイント

コストの体系は?

サロンは色々な店があるだけに、料金体系も多種多様です。ただ大雑把に2分すると、「月額制」と「ローン」になります。

「月額&定額制」なら安心と思われがちですが、施術日数が長くなるとかえって高くなることもあります。

また「月額制&回数無制限」だと最高にお得な感じがしますが、その頻度がどれくらいかによってお得感は変化します。「1回あたり何分」なのかも確認が必要でしょう。

たとえば施術が1回10分で、1週間に1回というペースだと、「1ヶ月あたり40分」が実際の時間となります。
40分でどれほどの範囲を脱毛できるかによって、コストの判断がつきます。

また、流行っているサロンは予約が取りにくいことが多いので、結果的に月4回も通えないことになりがち。

契約してから後悔しないためにも、あらかじめたくさんの情報をチェックしておきましょう。

希望部位のコストを確認する

サロンで「〇〇を施術してもらうと、いくらかかりますか?」と訊ねると、「通常は〇円です」などという答えが返ってくると思います。ただ女性客が中心のサロンだと注意が必要です。

というのも男性の場合は女性より毛が太く、量も多めなので、通常よりも料金がかかることが多いのです。

毛質や毛の量をチェックして、なるべく正確なコストを教えてくれるサロンもあるかもしれませんが、女性より高い値段になりがちだということを覚えておいた方がいいでしょう。

「追加料金」は必要?

月額制やローンの金額のほかに、追加料金が必要かどうか、きっちり調べておきましょう。

サロンに通う場合、「ホームケア用品を買ってください」と言われることがあります。それがコースの金額に含まれているのかいないのか、知っておくことが大事です。

延長する場合の料金はどうなっているか?

契約分の施術回数を終えた後、まだ満足できない人は、追加で脱毛できます。

その際、ローンだと「最初の契約は○円、追加施術をすると○円」と費用が決まっているサロンがあります。
追加施術があまりに高い値段だと困りますので、事前に確認してください。

以上、脱毛希望の男性のために、脱毛全般とメンズ脱毛サロンの情報を細かく解説してみました。

冒頭で書いたように、現在、脱毛はブームと呼べるような状況です。それだけサロンの数も多くなり、競争も激しくなっています。ディスカウントなどのサービスも毎月おこなわれているので、公式サイトなどをチェックして、上手に施術してもらうようにしましょう。